ThinkPad Tablet、大和へ行く

ThinkPad Tablet大和研究所に大量導入予定

- 発売からしばらく経ちましたが,評判はどうですか?

木下: 上々です。世の中似たようなTablet製品が多い中、よい意味で「とてもThinkPadらしい」との評価をいただいています。

- それは良かったですね。「ThinkPadらしい」点、具体的には何だと思いますか?

木下: ThinkPad Tabletの場合は、特に「堅牢性」と「デザイン」の2点が、「ThinkPadらしい」と思います。堅牢性については色々な議論はありましたが、強度を犠牲にしてまで薄型化や軽量化を目指すのは「違う」と、開発チーム内でも最終的には意見がまとまりました。デザインについては、「高級感のある黒ラバー塗装の手触りの良さ」や「質実剛健な佇まい」、「赤を効果的に使ったスタイル」などの、仕上がりの良さに満足しています。

- ThinkPadであるからには、堅牢性を重視した厳しいテストをパスしないといけませんしね。

木下: はい、その点は良く考慮しました。テスト基準の一部は、ThinkPadよりも厳しいものになっています。野外での使用時に、雨が降っても大丈夫なデザインを目指しました。

- ところで、”ビジネス・プロフェッショナル・ツール”にAndroid OSというのは、個人的には違和感があります。本当に仕事に使えますか?

木下: 私の仕事スタイルにはとても適しています。例えば、キーボードが必要がない時は、ずっと使っている程です。ほとんどのミーティングではThinkPad Tabletのみを持って行っているので、一日に4-5時間は使っていると思います。メールをチェックしたり、Word・Excel・PowerPoint・PDFなどの資料を見たり、メモを取ったりすることが多いですね。ミーティングの間にさっとメールをチェックするときもあります。本当は議題に集中しないといけないので、いけない使い方だと思うんですが、便利ですよ(笑)。

- いけませんね(笑)。でも、気持ちはわかります。軽い作業だったらTabletでも充分だという事ですね。

木下: 私自身が、Tabletがこんなに仕事に使えるとは思っていませんでした。やっぱり実際に使ってみないとわからない事が多いですね、新しいデバイスは。大和研究所の方々にも、もっとTabletでの仕事スタイルを実感して欲しいので、多くの人に配布するプロジェクトが進行中です。

今回の開発で、TabletにはノートPCで培ったテクノロジーや経験が、そのまま活かせる訳ではないのが良くわかりました。大和研究所では、「新しい体験をし、プロアクティブ(積極的)に開発に活かす」事が推奨されています。色んな部門に配布を予定しているので、きっと思いもよらなかった使い方や改善すべき点が、多く出てくると予想しています。

もちろん、セキュリティ関連や統合管理機能も充実していますから、企業導入しても安心です。Good for Enterprise、Notes Mobile、Documents to Goなど、ビジネスユース向けソフトも充実しているので、是非バリバリ使ってもらいたいと思っています。

- 他の特徴として、周辺機器の充実が挙げられます。”ビジネス・プロフェッショナル・ツール”への「こだわり」ですか?

木下: はい、「仕事に使える」道具にするため、特にペンとキーボードにはこだわりました。ペンはとても書き心地が良く、手書きメモを取るのが楽しくなります。キーボードはTablet製品としては珍しく、専用開発しています。ThinkPadで高く評価されているポイントに、キーボードとトラックポイントがあります。最初からサードパーティー製品を使うことは、考えられませんでした。

ただし、今回開発期間が短く、本体の他に周辺機器を一緒に開発するのは大変で、よく間に合ったなぁというのが、正直な感想です。実はこれの開発前に、製品化はしなかったのですがARM・Linux製品を検討した経緯があります。その時の経験がなければ、まったく間に合わなかったと思います。

- そういえば、トラックポイントが光学式になっていますが、あれも新規開発ですよね?

木下: はい、新規です。ThinkPadですから、トラックポイントは必要です。しかし、従来のトラックポイントのユニットはキーボードよりも厚く、キーボード・フォリオの厚みに影響がありました。そのため、薄型化が可能な光学式を選択した結果です。使用感は従来とは異なるのですが、慣れてしまえば使いやすいデバイスだと思います。

- では最後に、今後のTablet製品で実現したい事があれば教えてください。

木下: 先ほどの話と矛盾するようですが、Windows版は必要だと考えています。やはり今使っているOSと同じであることは、メリットが大きいですからね。そして薄型化・軽量化も必要です。もちろんThinkPadのアトリビュートを持たせたままでです。

他にも今回やりたくてもできなかった事がありました。例えば、ドックに立ててセカンド・ディスプレイにできれば、とても便利だと思うんです。コンテンツ・クリエイションではノートPCが長じているので、やはりデスクではノートPCをメインに使います。その横にTabletを置いて、拡張したディスプレイとしても使えればなぁ、と実際に使っていても良く感じています。

他にも既に色んなアイデアが出てきています。次期製品で是非実現したいと思います。